小説を書くときは、Gmailで書きましょう♪

小説を書くためのツールについて

小説を書きたい書きたいと言いながら、まったく書けないと悩んでいる知人がいます。

その人はなんと、小説を書くのにワードを使って縦書きで書いているのだとか。

 

最初にぺらっと書く時から、行端の文字とか気にして改行して書いているらしい。

 

そんなことしているから全然書けないのよ!

と、面と向かっては言いませんでしたけど……


■小説に関連するソフトの大前提。
ソフトの種類 ソフト名 何に使うのが良いのか
テキストエディタ メモ帳、紙copi、Gmail テキストを書く
アウトラインプロセッサ NanaTerry 箇条書きでテキストを修正する
修正ツール Just Right! 誤字修正など
版下(はんした)ソフト

ワードInDesign

一行何文字にする。 
一ページ何行にする。

これらは勿論、他にも使い方はありますが、小説を書くときに使うにはこの機能になります。

投稿するために、原稿用紙形式で印刷するだけなら、ワードで十分です。

 

最初に小説が書き終わったものを『第一校(だいいっこう)』。

読み返して修正したものを『第二校』。

そのあと、修正するたびに三校、四校と増えていきます。


 

 

↓の記事でも、書きましたが

小説の書き方について。 | 小説の書き方-プロ作家が答えます

『初めて小説を書く』人は、『完成を目指して』書かない方がいいです。

その理由は上記記事でごらんください。

 

完成を目指して書くなら、原稿用紙一枚分ぐらいの散文から始めるといいと思います。

 

それでなければ、『完成形態を考えずに』書きましょう。

 

 

まず、考えてくださいよ。

行端の文字とかを気にして書く、ということは

一行何文字か、その時点で決定しているのですよね?

 

一行何文字か、その時点で決定しているのはなぜですか?

 

投稿する小説の規定がそうなっているから?

  • その投稿先が突然なくなったらどうするんですか?
  • 途中で小説の趣旨がずれて、他の賞を狙った方がいいな、とかの事態が発生したらどうしますか?
  • 紙媒体に投稿せず、電子出版にするかもしれないのに?

 

『一行何文字か』を決める、ということは『版下』を意識している、ということです。

まだ、小説の第一校すら完成していないのに版下を意識することは、無駄です。

 

勿論、完成したときのことを考えて始めることは、完全な無駄ではありません。

けれど、『初めて小説を書く』かたに関しては、

『仕上がるかどうか』がまずわからないうちに、完成後のことを考える必要はありません。

 

自分は小説を完成させて投稿できるよ! バカにするな!

と私に噛みつく前に、小説を完成させてみてください。

完成してから一行何文字か考えても、遅くはありません。

 

小説を一度も完成させたことがないかたは、

一行何文字か、なんて考えて書いていたら、それこそ

『最初の一行』から進めません。

 

そんな無駄な努力はやめましょう。あなたの時間がもったいないです。

 

私の商業誌だと、↓で、

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一ページ27行、ざっと150ページ。

150ページ×27行 =4050行。

 

小説の第一校を書くときに、一行何文字かを考えて書くということは

一校を書き終えるまでに、4050回、行末を意識する、ということです。

そして、読み返して修正で文章を追加したり、削除したりするたびに、毎回行末を気にするのです。

 

そんなことを気にして書くから、

最初から書くのが大変だし

修正したらあとが全部ずれるから修正したくなくなるのです。

 

修正したくないから、最初から『完成校(完璧な小説)』を書こうとして

そんなことは無理だから、進まないのです。

 

プロの小説家でも、第一校が完成校になるかたはそんなにいないと思いますよ。

 

第一校を書くのに『一行何文字か』を考えに入れる必要はない、ということはわかっていただけたと思います。

これだけでも、『書く』ストレスはさがったと思いませんか?

 

 

絵を書き始める人が、いきなり

ピカソのゲルニカみたいな大きさ(3.5 m x 7.8 m)のキャンバスを使わずに

絵はがきから始めるのか、おわかりだとおもいます。

 

絵の初心者が、そんな大きな絵を描けるわけがない、と

絵の初心者はわかっているのです。

 

小説の初心者も、いきなり↓こういうのを目指して書かないでください。

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最初から『完璧な小説を書きたい』気持はわかります。

けれど、絵筆の持ち方もわからないときから

『ゲルニカ』とか『最後の晩餐』を目指すのは無理だと思いませんか?

 

まずは絵筆の持ち方から。スケッチからです。↓

小説の書き方について。 | 小説の書き方-プロ作家が答えます

 


漫画を目指す人は、

漫画には

  1. プロット
  2. 下書き
  3. ペン入れ
  4. 効果
  5. 仕上げ

という手順があるのを大体知っています。

 

だから、最初からプロットを切らずに

いきなり原稿用紙に枠線を引いて

下書きもせずにつけペンでガシガシ描いていく人はまずいません。

 

小説は、書店で売っている本を読むしかないから

『プロット』というものを先に作る、ということは『知って』はいても

  • それをどうやって作るのか、
  • それをどうやって小説にするのか、

わからないのだと思います。

 

だから、賞の投稿スタイルに向かって、一行何文字かを考えて書き始めてしまうのでしょう。

 

プロットを最初に決めるのも、『初めて小説を書く』かたにはちょっと荷が重たいと思います。

 

初めて小説を書く手順の一つとして、私は下記を推奨します。

プロットは後で書く、という方法です。

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------------------------

■後出しプロット方式。

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  1. 『書きたいシーン1』を書く。↓

    小説の書き方について。 | 小説の書き方-プロ作家が答えます

  2. 『書きたいシーン2』を書く。
  3. 『書きたいシーン』をいくつでも書いてしまう。
  4. キャラクターの詳細を簡単に決める。(名前とか、属性とか)
    1. 『書きたいシーン』にキャラクターを反映させる。
    2. 『書きたいシーン』同士の間を繋ぐ。
  5. キャラクターの詳細を決定する。(顔かたち、髪形、年齢、出生地、スキルなど)
    1. 今まで書いたテキストに、キャラクターを完全に反映させる。
  6. 書いたテキストの粗筋を箇条書きにする。
    1. どこにクライマックスが来ているのか自覚する。
  7. そのクライマックスの『ドキドキ』を予感させるプロローグを書く。
  8. そのクライマックスの『ドキドキ』を収めるためのラストシーンを書く。
  9. プロローグと、『書きたいシーン』とラストシーンの間を埋める。
  10. 一度読み返す。(できれば他人に読んでもらう)
  11. 全体の粗筋を作る。
  12. 粗筋の箇条書きを作る。(文脈を前後させたときはここで調節する)
  13. 文脈を整えたあとで、もう一度読み返す。逐次加筆する。
    1. すべてのキャラクターの筋が通っているか。
    2. 時間軸が整っているか。
    3. 台詞回しはそれでいいのか。
    4. 他に、このシーンをもっと読みやすくする方法はあるか。
  14. もう一度読み返す。
  15. これでいいと思ったら、読み返しながら誤字直しをする
  16. 一行の文字数を変えて、もう一度誤字直しをする
  17. 縦書きにできるソフトで誤字直しをする
  18. 投稿や印刷する体裁に合わせて印刷する。

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初めて小説を書くのなら、この方が早く上がると思います。

 

時間配分としては、

1-4 50%

5-9 40%

ぐらいではないでしょうか。

 

慣れてきたら、1-9までが7割8割ぐらいになります。

大部分の人は、1-4でつまずき

 

4の2の『繋ぐ』というのがどうしたらいいのかわからないと思います。

『繋ぐ』のは簡単な話し。

 

前からずっと読んで言って、そのあとを書いて、

次に書いているテキストに向けて辻褄を合わせるだけです。

 

間を繋ぐことができなければ、この先も書けませんので

何度も読み返してあなたの小説を膨らませてください。

 

繋ぐのが大変だから、最初から書きたい。

これは書き方の一つだからどう書いても大丈夫なんですが、

『最初から書けない』かたへ、この方法をオススメしているわけで

繋ぐことができないからと、最初からも書けないと思います。

 

繋ぐことができないのも、書きたいシーンが浮かばないのも

あなたの中にネタがたまっていないからです。

決して、あなたの才能がないとか、努力が足りないとかではないのです。

努力の方向を見定めていないだけです。

 

もう一度↓この記事をごらんください。

小説の書き方について。 | 小説の書き方-プロ作家が答えます

 

 

 

どうやってプロットを書いたらいいのかわからないのに

プロットから書き始めようとしたら、いつまでたっても小説ができません。

 

 

なぜなら

『小説が書けない』と言っている人の大半は

『書くことが無い』から書けないのです。

 

だから、

『先にプロットを作る』なんて、どだい、無理なのです。

 

無理なことを先にして、『自分は駄目だ』なんて考えないでください。

あなたは、一メートルの段差すら越えられないのに、ヒマラヤに挑戦しようとしています。

それは、誰が考えても無理です。

 

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こんな話を書きたいなぁ

と思ったら、

そのシーンを先に書いてしまう。

小説の書き方について。 | 小説の書き方-プロ作家が答えます

 

箇条書きでも、メモ書きでもなんでもいいから

『まず、文字にする』。

 

 

テキストを集中して書ける時間をあなたの中から作り出してください。

小説を書くために必要なこと。→集中力。 | 小説の書き方-プロ作家が答えます

そして、小説に取り組んでください。

 

 

↓この方法で小説を書き始めると、

------------------------

■後出しプロット方式。

------------------------

  1. 『書きたいシーン1』を書く。
  2. 『書きたいシーン2』を書く。
  3. 『書きたいシーン』をいくつでも書いてしまう。
  4. キャラクターの詳細を簡単に決める。(名前とか、属性とか)
    1. 『書きたいシーン』にキャラクターを反映させる。
    2. 『書きたいシーン』同士の間を繋ぐ。
  5. キャラクターの詳細を決定する。(顔かたち、髪形、年齢、出生地、スキルなど)
    1. 今まで書いたテキストに、キャラクターを完全に反映させる。
  6. 書いたテキストの粗筋を箇条書きにする。
    1. どこにクライマックスが来ているのか自覚する。
  7. そのクライマックスの『ドキドキ』を予感させるプロローグを書く。
  8. そのクライマックスの『ドキドキ』を収めるためのラストシーンを書く。
  9. プロローグと、『書きたいシーン』とラストシーンの間を埋める。
  10. 一度読み返す。(できれば他人に読んでもらう)
  11. 全体の粗筋を作る。
  12. 粗筋の箇条書きを作る。(文脈を前後させたときはここで調節する)
  13. 文脈を整えたあとで、もう一度読み返す。逐次加筆する。
    1. すべてのキャラクターの筋が通っているか。
    2. 時間軸が整っているか。
    3. 台詞回しはそれでいいのか。
    4. 他に、このシーンをもっと読みやすくする方法はあるか。
  14. もう一度読み返す。
  15. これでいいと思ったら、読み返しながら誤字直しをする
  16. 一行の文字数を変えて、もう一度誤字直しをする
  17. 縦書きにできるソフトで誤字直しをする
  18. 投稿や印刷する体裁に合わせて印刷する。

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『一行何文字』とか言うのは、↑一番下の項目であることがわかりますよね。

そこまでは、『一行何文字』なんてことは考えなくていいのです。

 

考えなくていいことを最初に考えて書こうとするから書けないのです。

 

そして、『一行何文字』を考えない限り、小説を書くのに有料のソフトは必要ありません。

Windowsに最初からついている『メモ帳』で十分です。

 

私は『紙copi』というツールを使っています。

使い方はこちらで↓

小説のプロットに何のソフトを使うか。 | 小説の書き方-プロ作家が答えます

 

スマホでも長文テキストが打てる人にオススメなのは

Gmail』(無料)です。

 

これの『下書き』で文章を書くと、パソコンでもスマートフォンでもガラケーでもiPadでも

インターネットブラウザを使える環境でしたら、どこででも新規作成、加筆できます。

 


『小説を書き始める』ことは無料ツールでできます。

 

ワードを買うのは、そのあとでいいです。

 

 

 

何度も書きますが

『一行何文字』なんていうのは

小説が完成したあとに考えればいいことです。

 

 

小説を書くことを楽しんでください♪

苦しんで書いた小説は、誰も読むのがいやです。

楽しんで書かれているから、読むのも楽しいのです♪

 

『作り上げる』のではなく『生まれる』小説を書いてあげてください。

あなたのなかのキャラクターに自由をあげてください。

 

キャラクターに、自由に走り回る足を上げるために

あらゆる情報をあなたの頭に詰め込んでください。

 

私の執筆方法(ネタ出し、プロット、実際に書くまで) | 小説の書き方-プロ作家が答えます

 

 

楽しんで、小説を書いてください♪

 

小説を書くことは、拷問ではありません。

小説が書けないのは、あなたに才能がないわけではありません。

ただ、ネタを出すためのインプットが圧倒的に足りないのです。

 

いろんなものに触れて、あなたのキャラクターを育ててください。

 

小説を書くことを、楽しんでください♪

 

 

Enjoy!&Thank you♪

2014_03_29(土) pm06:34

 

晶山嵐 拝

 

 

 

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ワードInDesign

一行何文字にする。 
一ページ何行にする。

 

私は、紙copiとJust Right!と、InDesignを使っています。

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