【小説の書き方 私の場合】赤狼シリーズの失敗談。

小説の書き方

私の著作の一つ『赤狼に蔵割れし冴月の如く』(赤狼シリーズ 商業誌)

赤狼シリーズの世界観 - 晶山嵐 同人サークル情報サイト  『GIREN-1』

↑左が受け。皇太子の史留暉(シルキ)。

右が攻め。大上将夕羅(セキラ)

商業誌になった時の話

この赤狼シリーズ。

元々がオリジナル同人で出そうと考えていたのですね。

で、主役はル・ア(セキラ)と沙射なんですよ。

同人誌で私が作った表紙で言うと下記の右二人。

赤狼 烈火の如く2 裏表紙元絵

シルキは脇役なんですね。(だったんです)

 

で、

「あ、同人誌で出す前に、商業誌に打診してみよう」と思って

150頁ぐらいで読み切りにできそうだったのが

『脇役だったからこそ短いエピソードだったシルキ』の話だったんです。

 

ナール・サスも脇役ですけど、長い長い。

ジャラードも二冊分あります。

 

それでシルキの話を駄目元で話したら

出してもらえることになって整えました。

 

そのあとがまずかった。

 

オリジナル同人で次に、出してしまったのがコレ。

赤狼に鍛えられし銅の如く

赤狼に鍛えられし銅の如く

主人公は、『大上将セキラ』の『右腕の侍衣牙将軍』の『昔話』。

 

正解は、ここでシルキの第二弾を出すべきだったw

 

このあとも、出したのは、ナール・サスに、ジャラードの話し。↓

f:id:amakawawaka:20180311150858j:plain

『シルキが出なくて残念です』と何回か感想をいただいたのですが

私の中では、前述の通り、シルキは脇役だったので

『なぜシルキに人気があるのか』というのかわかってなかったw

 

バカだよね。

商業誌で出したからだよ!!

 

ということに気付いて、シルキの話を、2、3、4と出したんですが

もう遅いよね!

 

その上で、求められてたのは『商業誌の続き』であって、

『商業誌で飛ばした部分』ではなかった……

 

失敗の二回重ね。

 

商業誌の原稿を見てもらったときに編集さんに二回も指摘いただいたのが

「これ、攻め視点になってますけど、原稿は受け視点なんですよね?」

ってこと。

 

えっ?

 

いや、そのまま出すつもりでしたけど????

 

一回目は、「受け視点にもできますよ」って、受け視点で出した。(凄い言い方)

二回目は、

「ああ……BLでは、攻め視点って求められてないんだ?」

ってことに、ようやく気付いた。

 

遅いよねー。

 

というか、私女なのに、なんで受け視点で小説書かなかったんだ?

って話だよね。

 

完全に、攻め視点で書いてた。

今までも。

 

だから、赤狼出したときに、『ル・アが主役』だったから

シルキでもナール・サスでも、受けは『ヒロイン』であって

私に大事なのはヒーローのル・ア(セキラ)だったんだ。

 

なんというか、昔の映画だけど

『ふうてんの寅さん』とか『007』みたいに

主役は男性。毎回違うヒロイン。

 

という扱いで、『受け』を考えてた。

だから、シルキファンがいることに、納得がいかなかったw

(バカな作者でごめんなさい!)

 

本当に気付かなかったんだよ、ずっと!

 

そのあと、『受け視点のBL』ってので、

練習変わりに『危険な系譜』を書いたんだ。

 

それで『一人称』にとりあえずなれて

『強制的に受け視点』にしたんだ。

 

『悪魔の恋人争奪戦 』もそう。

受け視点でファンタジーにした。

 

これが最初からわかってりゃ、赤狼シリーズも変わったのになぁっ!

って思った。

 

赤狼に鍛えられし銅の如く』も侍衣牙(じいが 受)視点にしたけど

いま一つ『受け視点』って言うには弱いかなぁ。

 

受け視点にしきれないんだよね。

なれてないから。

商業誌で学んだ教訓。

  • 受けがまず好かれる。
  • 女性向けなら、受けの視点でないといけない。
  • ファンができたのなら、そのファンの好きなものを先に書く。

感想のメールをいただいているのに、気付かなかったんだよね。

赤狼の話が滑り出したことで、頭の中はル・ア(攻)でいっぱいだったから。

 

私の大好きなル・アのことでいっぱいだったから!!!

 

 

前にも友人から言われてはいたんだよ。

  • 『攻めハーレムは論外』ってw
  • 『攻めの名前でカプ検索する人はいないよ』って。

今考えれば意味はわかったんだけど、当時は意味不明だったんだよ。

 

だって、私の中には、攻めしかなかったんだから!

私唯一の受け視点の本w

私の同人誌は9割がた、攻め視点なんだけど

スカウトいただいた時に編集さんが読まれた本が

↓これだったらしい。

 

これねぇ……偶然、私の本の中で珍しく

受け視点だったんだわ。

 

凄い偶然だなぁ……(遠い目)

 

pixivで小説実験中。

今はpixivでコツコツといろんな小説の書き方を練習してます。

「晶山嵐」の作品 - 小説 [pixiv]

基本的に二次しか上げてません。

ここ三年は刀剣乱舞ですね。

 

赤狼とかオリジナルは、パソコンの中で書きためてますが、なかなか一本にならないです。

 

最短で読み切りにするために極限まで話を詰めたのがこれw

BL前提だけどエロは無いです。死にネタ。

「【刀剣乱腐】伏狸『漆黒』」/「晶山嵐」の小説 [pixiv]

4100文字程度。

 

死にネタは卑怯だよねw それだけでドラマになる。

話に困ったら殺しとけってね。

 

そうだよ、話に困ったら

「ここで主人公が死んだらどうなる?」って考えると

いきなり話は動き出すよ♪

 

 

まとめ。

  • 女性向けBLなら、受け視点で書きましょう。
  • ファンの声が大きい方から書きましょう。
  • なぜそのキャラクターが好かれるのか、ちゃんと分析しましょう。
  • 自分の愛を押しつけないようにしましょう。

おかげでシルキばっかり書いたために、私もすっかりシルキファンになりました。

 

シルキの惚けっぷりを書くのが楽しい。

 

【この記事を書いた日 2018/03/11 20:02 】

エンジョイ! & サンキュー♪

晶山嵐

 

 

蛇足。

突然、シルキの惚けた本文↓。『ナール・サスルサスはマリサス王』。夕羅(せきら)。

今、月しか灯が無い闇の中、夕羅の馬を追い駆けて史留暉は走る。たまに夕羅が停まって空を見上げたが、そこには月しか無い。
「満月だ」
「それが何か?」
 史留暉の声に、夕羅がくすりと笑った気配。
「マリサス王が嘆くことよ」
 夕羅の言葉を、史留暉はナール・サスに聞いてみた。
「それはね、君がね、致命的なまでにね、芸術を介さないのだね、って、罵られた、んだよ」
「……罵られたのか?」
「罵られたの」
「怒っているようには聞こえなかったのだが。そうか……罵られたのか……何かいけないことを言ってしまったのだろうな」
「大上将は天文に聡い人だからねぇ」
 ナール・サスがくすくすと楽しげにしている。
「別に撤収の手配をしてまで、せっかくの満月の夜を、君とそぞろ歩きしたかったんだろうに…………それが何か? って言われたら、やるせかっただろうねぇ」
「満月の夜をそぞろ歩き?」
「それ美味しいの? って顔しないの」
「食物でないことは知っている」
「満月を愛でたいなら僕の所に来ればいいのにぃ。思う存分、大上将が聞きたい美辞麗句を並べ立てて上げるのにぃ……選んだのは君なんだものねぇ……なんだか、すっっっごく、癪」
「癪?」
「癪」
「そうか。あいすまぬ」
 史留暉が深々と辞宜をした。
 次の満月の夜は雨だった。それなのにナール・サスはびしょびしょの夕羅の訪問を受ける。
「満月の美辞麗句を聞きに来てやったぞ。さぁ、並べ立ててみろ」
「……天水さかさまになりし時銀盤いずくんぞ花を照らす……」
「そんなものか」
「……雨なんですけど……」
「雨はここだけだ」
 などという無茶を言い立てられたりした。
「史留暉……僕が言ったことをそのまま素直に大上将に言わなくていいからね?」
「そうか。あいすまぬ」 
 深々と詫びの辞宜をする史留暉。
「満月の話は別の奴としたいと言ったらしいな。誰だ? 今から殺してくる」
「……大上将……あなたも、史留暉の一言一言に、大げさに絡んで来ないで下さい」
 暇じゃないんでしょ? とナール・サスが笑うと、夕羅も笑って、持って来た酒を呷る。それ、僕への土産じゃないんですか? とナール・サスが言って初めて、酒瓶を投げてよこしたり、と。相変わらず無茶苦茶だった。けれど、必ずヘレムの酒を土産に持ってくる夕羅がかわいい、とナール・サスは思う。何度飲んでもヘレムの酒は美味しいのだ。一番好きなものを持ってきてくれる夕羅は、やはりとてもいとおしい。

シルキかわいい。

こういうポケっとしたのを書くのが楽しい。

 

 

 

 

 

 

 

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