【小説の書き方】キャラクターの配分。【初心者向け】

小説の書き方

【小説の書き方】キャラクターの配分マトリクス

主人公が一番目立たなければならない。

基本的に『オリジナル』での話です。

 

感情移入させるのは、主人公。

もちろん、いろんな趣味の人がいるから、脇役のほうが好き、とかは

あっていいけど、

あくまでも『主人公』が主人公。

 

プロ作家でも、

  • お気に入りのオリジナルキャラを、『端役として設定』しているのに、出番が多すぎるとか
  • キーパーソンがラストで突然出てきて物語をかっさらうとか、

する。

 

もう、売れてる作家ならそれでもいいけど

初心者がそれを真似すると、物語が破綻する。

 

なので『安全なキャラクター設定』をまずは覚えよう。

 

小説や漫画でキャラクターを作る時の作法の一つ。

物語を作る上でのマトリクス。

【小説の書き方】キャラクターの配分マトリクス

出番回数が一番多いのは主人公。

二番目が、パートナー、

キーパーソンは一番少ない。

 

重要度は、主人公が一番、パートナーが二番。

キーパーソンも二番。

 

これぐらいの比率でストーリーに絡ませると、

なじみやすいです。

 

別に、キーパーソンはいなくても大丈夫。

 

 

 

これは、私が提唱しているだけで、小説界の総意とかではないです。

  • たまにサブが凄い出張ってることがあって、物語が崩れる。
  • キーパーソンは、主人公以上であってはいけない。
    • キーパーソンは出番は少なくていいけど、最初に顔を出しておかなければならない。
      • 途中から話をかっさらって物語が破綻する。
      • 読者が『はっ?』ってなる。

サブが凄い出張ってる場合。

サブというと、

  • 『テニスの王子様』でいうと、乾とか、『説明キャラ』に都合のいいキャラクター。
  • 『ワンピース』でいうと、チョッパーとか、『メインは愛嬌』で笑いが出るキャラクター。

 

これは、二次創作でそれを主役にしない限りは、『サブキャラ』なので

そのキャラクターがメインでない限り、出ばらせてはいけない。

 

もちろん、章立ての中で、そのキャラクターの説明になったときは例外とする。

チョッパーの回とかは、彼が主役で間違いない。

 

 

最近の商業誌って『2』ってつけない場合があるでしょ?

あれで、偶然『2』を買ってしまったことがあったんです。

 

キャラクター説明されていないキャラが

冒頭からかっ飛ばしてました。

 

身長体重、体格、人間関係、何もわからない。

その小説で二番目に出てきたキャラクターがずーーーっと

しゃべってたんです。

しかも、ストーリーに関係ないことを。

 

これが主役なの?

と思って読んだら、別の主役が出てくる。

しかも、最初に出てきたキャラクターも、ゆきずりで二度と出てこない。

?????? となって、結局、話も何も頭に入らなかった。

 

なんなのこれ。これでプロなの? と思って

ウエブ検索したら、『1』で人気だったサブキャラだったらしい。

これ『2』だったの? でさらに驚いたw

作家さんは『2』ってタイトルに入るつもりで書いたんだろうな。

 

それだと作家さんのせいではないけど、絶対次の本読まないよね。

だって、初読の本が面白くなかったんだから。

もう、タイトルも名前も、粗筋すら覚えてない。

誰だコレ……ってずっと思ってたから、最後までも読んだのか覚えてない。

 

『2』って書いてくれたら、

『1で出た人なんだな』。

2から読んだんだから、わかんなくて当然だな、と思えたけど

それでも、冒頭で主人公以外が頁を使ってはいけないと思う。

 

 

映画でいうと↓これ。


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私はこれをテレビで見たんだけど

スチーブン・セガールが出演してる時点で

セガールが主役だと私が思い込んでたもんだから

途中で飛行機から飛んでて行ってしまって

エエエエエエッッッ???? あれで、帰ってくるの?

ってのが気になって、結局、ラストまで帰って来なくて

話がまったく頭に入ってこなかったw

 

映画の中で場所が変わるたびに『どこから帰ってくるの?』としか

考えられなかったからw

 

映画自体はもう一度見て、面白い映画なので、何回か見ましたが

セガールが序盤で死ぬと思ってなかった。

 

これはたんに、私が

『セガールがいるならセガールが主役』と

勘違いしていただけですが

脇役に序盤で長いページ数を使うと

『脇役ではなくなる』ので、注意が必要です。

 

こんな感じで

  • 『主役然』として出てきたキャラを途中で殺すとか。
  • 主役じゃないのを、主役みたいに最初から活躍させるとか。

読者が混乱するので、初心者はやめましょう。

するなら『2』とつけましょう。

 

キーパーソンは、主人公以上であってはいけない。

「遊戯王って、結局は主役がラストで大物カード出して終わるよね。つまんない」

遊戯王華やかなりし時に、聞いた感想の一つw

 

これは、『水戸黄門展開』として、日本人は好きなので、

物語としてはかまわない。(世界的にはあまり好かれないらしい)

 

ただ、海馬瀬人が出したブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンが

瀬人さんをリアルにボリボリ食ってしまってはいけないw

 

サブキャラが主人公を食う、というのはそんなレベルでの異常事態。

 

たまに、『ベルサイユの薔薇』みたいに

主人公が死んでしまっているのに、主人公のいない最終巻が出たりするけど

あれは特殊。

 

サブキャラならいいけど、

キーパーソンがラストに突然出てきて主人公を殺していくとか

そんな商業誌の小説もあって、『は?』ってなったので

そういうことは、読者のためにもやめてあげてほしい。

 

どれだけお気に入りのキーパーソンだとしても

重要度は主人公の下。

【小説の書き方】キャラクターの配分マトリクス

けっして、主人公を食わないようにしましょう。

 

キーパーソンが最後に主人公を殺すとしても

主人公の余韻をちゃんと響かせましょう。

 

キャラクターを愛しすぎない。

キャラクターを愛するのは当然ですが

作家が一人のキャラを愛しすぎると、話が面白くなくなることが多いです。

 

「主人公ちゃんかわいいから、

 世界中の全員が主人公ちゃんのやること笑って許すよ」

二次でよく見るストーリー構成ですが

オリジナルでは絶対に無理です。

 

悪役だろうが、端役だろうが

『一人の人間』だと思って扱ってください。

名前の出ないキャラクターでも、

そこで登場するまでの人生があり

そこから先の人生があります。

 

災害映画で、前半部分の殆どを家族構成や

人間模様で埋めるのはそのためです。

 

その誰かに視聴者が感情移入できれば

そのキャラクターが災害にあったときに

『我がことのように迫力がある』からですね。

 

捨て石のキャラクターにも愛情を!

『キャラクター』というから勘違いするのかもしれません。

『人間の人生』を描いていると考えてください。

 

災害映画で自分勝手に行動するキャラクターが、

突然そこで狂ったのなら、そこを丁寧に描かないと伝わりません。

無茶をするキャラだから、どんな無茶でもする

のではないのです。

 

高所恐怖症の人は、ちょっとおかしくなったとしても

高いところは怖いです。

 

おとなしいキャラクターなのに、

突然テーブルの上に立たせてはいけません。

 

『無茶の種類』は特定しておきましょう。

 

泳げない人が無茶をするのは、

『ここで泳げば助かる』のに

『泳ぐのがいやだから火事現場にとどまる』という無茶です。

 

高所恐怖症の人がする無茶は、

階段を上がればヘリコプターに助けてもらえるかもしれないのに、

上がらない、とか

そういう無茶になります。

 

このキャラクターは災害で狂ったから『なんでも変なこと』をしていい

なんて考えないようにしましょう。

 

一流の映画というのは、

こういうところが細かく丁寧に

けれど短時間で作り込まれています。

 

二流映画と言われるものは、ここが無茶をしていることが多いです。

トロトロした文系の少女なのに、

マシンガンを持った瞬間、テーブルに飛び乗って上から乱射。

無理ですw

体力的に無理です。

 

腰ぐらいの高さに跳び上がることは、普通はしません。

そんな筋力、無いです。

狂ってたって無いです。

 

 

 

視聴者はビックリしますが、不自然すぎです。

 

『ストーリーでびっくりさせる』のはいいですが

異常行動でびっくりさせると

『違和感』が残って話が消えます。

 

 

キャラクター説明は短く!

キャラクターの背景描写は

上手な俳句を作るかのように、なるべく短い文字数で

最大に説明できるように描くのが一流です。

 

長々説明するのは誰にでもできます。

端的に説明する技術をあげると、ストーリーにテキストを割けます。

 

キャラクターがいないと物語は進みませんが

キャラクター説明だけで大半を使っては

物語が進みません。

 

そして、全キャラクターを好きな読者というのはいないです。

つまりは『好きでないキャラクターの説明』を長々読まされるのは苦痛なのですね。

 

あなたが料理が好きだからといって

『料理メインでない物語』でクロワッサンの作り方や盛りつけ方を

淡々と説明すると、大体の読者はパッと本を閉じます。

 

ただ、それがあなたの『味』であれば話は別です。

 

 

『最後まで読んでくれる』と思ってはいけない。

  • 『買ってくれたから最後まで読んでくれる』のではないです。
  • 『pixivのページを開いてくれたから、全部読んでくれた』のではないです。

 

読者は『途中で読むのをやめる権利』を容赦なく行使します。

 

  1. 最後まで読んだ上で
  2. 面白い!

と思ってもらわないと『次』がないのです。

 

  1. 一行目は二行目を読んでもらうためのきっかけであり
  2. 一頁目は二頁目を読んでもらうためのきっかけであり
  3. 一冊目は二冊目を読んでもらうためのきっかけ

でしかないんです。

 

キャラクターの配分を間違えると、

『次』に行ってもらえません。

 

その『次』は

二行目かもしれませんし、二頁目かもしれませんし、二冊目かもしれませんが

とにかく、『一度変なこと』をすると、読者は即座に離れます。

 

特に二次をしているひとは、

読者が『あなた』についていると思わないように。

 

読者は『二次キャラクター』を愛しているのであって

『あなた』についている読者は少ないです。

 

『自分の読者数』を確認する方法の一つ。

『あなたの読者』を確認したいなら

二次をしているアカウントでオリジナルを三作アップしてみてください。

三作目を読んでくれた人の半数が『あなたの読者』です。

あとの半数は、タグで来たか、最初に三作目を読んだ人です。

 

オリジナル以外にジャンル移動しても

『ついてきてくれてる』と思うのは

  • あなたと同じジャンルに移動した読者と、
  • 別ジャンルに行ったから去った読者と、今ジャンルに来たから新しくついた読者が同数

だからです。

 

『あなたの読者』が大半でしたら

別ジャンルにもついてきてくれた上で

別ジャンルでの読者が増えますから、

トータル読者は前ジャンルより増えるのです。

 

オリジナルでも、シリーズごとに読者はついていますので

新シリーズ三作目を出して売り上げが下がるなら、

それは『既存の読者』にとっては面白くないシリーズなので、

やめるか、趣味で続けるかの決断が必要です。

 

主役は主役として描く。

映画『アベンジャーズ』は、同社が作っている

ヒーロー映画の主人公を一同に集めた映画です。

 

他の映画では主人公のキャラもこの映画ではサブになります。

そして『アベンジャーズ』の主役は、必ず『アイアンマン』です。

 

ラストの大活躍はアイアンマンに割り当てられているのです。

なぜなら、主役だからです。

 

主役を主役として扱わないと、物語が破綻します。

『ラストの大活躍』は必ず、主役にさせましょう。

 

そのまえにサブが大活躍をして、

主役が漁夫の利を獲って行った感じにしてはいけません。

『確実な大活躍』を主役にさせましょう。

 

『ワンピース』で、サンジやゾロが戦ってる活躍シーンより

主役であるルフィーの活躍シーンの方が必ず長いです。

 

全員の活躍シーンを描くことは大事ですが

主役に、『一番大きな活躍』と、『ページ数』を割きましょう。

 

主人公どこ行った??

みたいなことは、なるべく避けましょう。

 

『ハンター×ハンター』まで行ったら、

好きにしたらいいです。

 

まとめ

【小説の書き方】キャラクターの配分マトリクス

キャラクターの配分を究極に合わせたからといって

良い物語になるとは限りません

これを外すと、『痛い話』になるので

『定型が好きな読者』は離れます。

 

普通に書いてると、これを破ることはあまりないので

深く考えずに『主人公に大活躍をさせよう』と考えてすすめてください。

 

その『大活躍』は『物語のレベル内の大活躍』であれば良いのです。

生き死にがかかること、アクションシーンだけが大活躍ではないです。

 

片思いが実った、とか、好きな人が居なかったのに好きな人ができた、とか

一つのプロジェクトを終えて成長した、とか

物語内のクライマックスで主人公が活躍すれば、それで良いのです。

 

主人公を抜いても話がつながるようでは、それは主人公ではありません。

 

楽しく小説を書きましょう!

【この記事を書いた日 2018/06/28 9:39 】

 

 

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