質問の上からお答えしていきますね。
晶山嵐の回答。
文のならびによって、意味の伝わり方が変わるか?
変わります。
小説は、そういうものです。
句読点一つで印象は変わります。
その、
- 文の並べ方。
- 句読点の打ち方。
それが、『作者』の手腕になります。
文章のリズムはどちらが良いか?
このセリフが『どのシーン』で使われるのかでも変わります。
- 主人公なのか、
- ネックにならないあいさつ程度の文章なのか。
- あいさつ程度なら、『地の文』の説明すら不要ですし
- 主人公の重要シーンなら、一行とかではなく、じっくり書き込むべきでしょう。
『あいさつ程度』というのは
映画の冒頭で、キャストの名前が出ているときに流れる動画のようなものです。
舞台設定と、町の様子がわかればよい、そんな場面では
これぐらいのセリフは『地の文』を入れずに流してしまえば良いです。
重要なシーンなら、誰かに聞くのではなく
あなたの中から最適解を探しましょう。
あなたの脳味噌の中にあるストーリーは
あなた以外には真に理解できません。
- 『大事な場面』を『書き込む』。
- 『どうでもいい』なら『流す』。
この二つを遵守しましょう。
大事な場面も、どうでもいい場面も
同じ比率で書き込んではいけません。
『文章のリズム』は人それぞれです。
『文章のリズム』と簡単に考えているかもしれませんが
これは難しい問題なのです。
『文章のリズム』には
- 書き手のリズム
- 読み手のリズム
この二つがあります。
この二つが合致したとき、読者にとって
『この作家さん好きっ!』になるわけですね。
ですので『文章のリズム』というのは、
『あなただけの問題』ではなく『読者の問題』でもあるのです。
そして、作家から読者にアプローチできるのは
『小説の文章だけ』なのですね。
『文章のリズム』の50%しか、作家はコントロールできません。
ですので、作家は『自分勝手に書く』しかないのです。
同じ時間を費やすのでしたら
あなたが100%コントロールできることに使いましょう。
私には私の文章のリズムがあり
あなたにはあなたの文章のリズムがあります。
『この違和感の正体』は?
あなたにあわない文章の小説を読んでいるのです。
- 文章がヘタなのかもしれませんし
- 文章がうまくても、あなたの嫌いな文体なのかもしれません。
『小説』に『正解』はないのです。
あるとすれば
それだけの話です。
それとは反対に
そして、一番大きな問題はこれです。
これを『些細な問題』だと思っているから、
こういう例題を出して来られるのです。
つまりは、あなたの小説の中では
『ネックにならない挨拶』と『重大な主人公のセリフ』が
『同じ比重』で描かれている、ということなのです。
大事な部分と、瑣末な部分に同じ文字数を割いては
リズム感も何も無いです。
こういう文章を読んでもやもやするのは、
あなたの中で『セリフの重要度』などの
『観点が抜けている』からではないでしょうか?
『重要度によって文字数を変える』という認識があれば
そもそも、こういう疑問は沸かない筈です。
なぜなら、『ケースバイケースだと理解しているから』ですね。
あなたが次にするべきこと。
問題点を直して、課題をクリアしましょう。
問題点。
文章の冗長を糺しましょう。
『違和感を感じる』は日本語として誤用ではないですが
『重言(重ね言葉)』で無駄が多いです。
あなたがどれだけ、『地の文』とセリフの順番を絶妙にしても
殆どの読者は『違和感を感じる』と書いたあなたに違和感をおぼえます。
三人称と一人称をかき分けましょう。
「ちょっと」
Bは▲に呼ばれた。
「はい。何でしょう?」
「次の仕事の件だけど……」
「ちょっと」
私は▲に呼ばれた。
「はい。何でしょう?」
「次の仕事の件だけど……」
一人称か三人称の書き分けって、これだけの話なんです。
こんな短い説明文だから省いた、というのは通りません。
中級者でも、三人称と一人称が書き分けられない人がいます。
読者が混乱する最大原因になりますので、
初心者のうちに理解して、書き分けられるようになりましょう。
過去形と進行形を認識しましょう。
「ちょっと」とすでに『よびかけられ「た(過去)」』のに
その次の行で『呼ばれる』という進行形になっているのもおかしいです。
Bは▲に呼ばれる。
「ちょっと」
「ハイなんでしょう?」
Bの情景説明。
「次の仕事の件だけど……」
進行形にするなら、セリフの前に書かないといけません。
『呼ばれる(進行形)』を『読んだあと』にどうしても書きたいのでしたら
「ちょっと」
呼ばれるのと同時に肩を引き寄せられた。
などの他の行動が必要です。
これは主観かもしれませんが、私はかなりもやもやしました。
課題。
多作しましょう。
この3点を気にしながら、多作しましょう。
こういうのは、『なれ』たら、自然とできることです。
あなたは、
- 実行する前に
- 失敗が怖くて、
- 先に情報を集めていますよね?
だから、他人の文章から『ダメな部分』を集めて
それを自分はしないようにしているのでしょう。
あながち間違ってはいないのですが
『ダメな部分』ってそれこそ星の数ほどあるんです。
小学生の算数において『1+1』の答えは『2』だけですが
100も、3も10も『間違い』なんです。
『2』以外は間違いなんです。
『正解は一つ』なのに、『間違いは無限大』にあるのです。
その『間違いを求める』ことはやめましょう。
あなたはその、『2以外を集める旅』に出てしまっています。
一生帰宅できません。
戻ってきてください。
せめて『2』を見つける旅に出ましょう。
「『2』を見つける旅」は難しいです。
小説をたくさん書くことなのですから。
あなたが、あなたにとってもっとも
『心地よいと思う小説』を書き続けるのです。
最初は書けないです。
技術が足りないから。
でもそのうち、なれてきます。
こういうことは、書いてから、何度も推敲して直すものです。
書く前に、頭の中でこねくりまわしても、正答は出ません。
まず、たくさん書いてください。
このブログでも何度も書いていますが
- 1作目を書き上がってから、
- 誤字脱字を直して
- 公開して
- 2作目を書き上がってから、誤字脱字を直して公開して
- 3作目を書き上がってから、誤字脱字を直して公開して
- 4作目を書き上がってから、誤字脱字を直して公開して
- 一作目を2か月後に読み直しましょう。
あなたは成長しました!
1センテンスごとに立ち止まっていたら
小説が書き上がりません。
- 書き上がらないから、経験値も増えず
- 経験値が増えないから
- 文章が上達せず
- 上達しないのがわかるから
- 失敗が怖くなって
- 『上手な文章』を目指して
- 情報収集をして
- それに忙しくて
- 小説を書けない。
その堂々巡りが始まってしまいます。
あなたの好きな漫画家さんは全員『絵が巧い』ですか?
『ヘタウマ』というジャンルもありますし
一般的にはへたくそな絵の人でも、
話が面白ければ読みませんか?
小説も一緒なんです。
多少文章が巧いよりも
『日本語として読めるレベル』なら
『ネタが面白い』方がファンは付くのです。
『小説』も『創作』なのです。
『創作』は結局は、技術力より、ネタが命です。
文章の細かいところに突っ込む時間があるのでしたら
ネタを繰ることに時間を使いましょう。
あなたはうまくなる素質がすでにある。
『自分の文章』に対して、悩んだり、振り返ったりしている。
その時点であなたは、『うまくなる』のです。
なぜなら、ヘタな人は反省しないからです。
天才が秀才に破れるのも、天才は『できてしまう』から
反省しないのです。
だから、『できないから努力してできるようになった秀才』に
負けることが往々にしてあります。
あなたはすでに『反省する』という
多大なる財産を持っているのですから
『経験』さえ追いつけば、いくらでもうまくなります。
つまり、あなたに今必要なのは
情報収集や反省ではなく、経験なのです。
『場数をこなしていない』状態での『反省』は
あまり価値がありません。
たくさん小説を書いて、そのあとで、反省しましょう。
まずは先に書いた『問題点の三つ』をクリアしましょう。
これ三つができるようになったら、
セリフと『地の文』の順序とか、自然とできていますよ。
できていなかったとしても、そのあとに整えるので、
十分間に合います。
まとめ。
今は、細かいことに固執せず
数をこなして、『面白いネタ』を見つけましょう。
悩みたいのはわかります。
超初心者~初心者は悩むものです。
でも、『やる』ことでしか、初心者脱出はできないのです。
あなたが『悩みたい』のは
『悩むこと』のほうが『小説を書く』より『簡単だから』です。
何も始めない人が三日坊主の人をけなすのと同じ。
『三日坊主』をする人は『始めている人』なのです。
何も始めない人がけなして良い相手ではないのですが
そういう風潮がまかり通っていますね。
『意識高い系』とか言って
『何もしていない人』が『努力している人』をけなしますね。
あなたはその『大変なこと』を始めたのですから
『ラクを選ぶ』ことを回避しましょう。
だって、『読んでるだけ』の方がどれだけ簡単か!
そのうえで、あなたはすでに『反省する目』も持っています。
ですがその『反省する目』は、中級者になるまで、
閉じておきましょう。
初心者のうちは、ひたすら『書く』ことに
時間を費やしましょう。
あなたはすぐに巧くなります!
大丈夫!
【この記事を書いた日 2019/11/17 21:35 】